難聴児を持つ親の会


さて、今回は
全国難聴児を持つ親の会・代表者研修会・総会レポート~
・・・してみたいと思います。

初めて全国区での難聴児の親の方々との研修に夫婦で参加させていただきました。
親御さんだけではなく、ろう学校の先生、通級難聴学級の先生も参加されていて
ちょっとビックリ&うれしかったです。
私の席の隣の女性も学校の先生でしたよ。

ここで実際に難聴児の子供・親が持つ不安や、
成長の過程を聞くこともでき、有意義な研修でした。
普段なかなか、ぜ~んぶ難聴児の親!って環境がないので★

今回2つの大きなテーマでの研修内容を簡単ですが、書いておきます。
*会社以外のお名前はプライベートですので、あしからず○○さん、です

宮城県立聾学校小学部 ○○先生 
テーマ「先生、もっと日本語勉強したい」

先生は小学校クラスの担任です。
幼稚部の時、聞こえない子供に指導するヒントがほしい!
日本語の教育の難しさを考え、どうしたら上手く子供たちに教えるかを
試行錯誤されたようです。
「日本語教授法」という外国人に日本語を教える方法で学習を進める学習法に出会い
現場で実践している先生でした。

「日本語教授法」という指導法
聞こえない子供たちにどうやって日本語を伝え教えるか?
そこで外国人も「授受表現・やりもらい表現・助詞」の部分でつまずく事に気がつき、
これは難聴児と同じなのでは?と、
この指導方法を取り入れているようです。
この感性あたりすごいです!
なるほどなお話満載でした。

この方法は特殊な指導法らしくて、普通小学校の先生方はほとんどやっていないようです。
大塚ろう学校の先生もこの指導方法で成果を上げているそうです。
しかし、「日本語教授法」は手話表現もかなり必要なように思いました。
(○○先生はネイティブ手話の達人!)浸透には時間がかかる印象でした。

え~~残念!!ちょっと教えてほしいです・・・。


子供へのプラン作り

先生はまず、一人ひとりのつまずきや問題点を把握、
そして明確なプラン作りをする作業に約1学期を要したそうです。
このあたりすごいですね。
こんなことしているので、「全然時間が足りません~」と笑ってらっしゃいました。

で、結果
クラスの子供の語彙力・理解力・表現力などを徹底的に調べていました。
例えば、日記を利用して
「自分の考えややり取りを見る」
「直すのではなく間違いの傾向を探し理解度を調べる」(子供の実態)という感じです。
教材もかなり工夫されていて、助詞なども形式を「覚える」のではなく
子供自身が「ハッと気が付く」ことを大切にした授業プリントになっていました。

お若く、可愛い先生~なのですが、凄く力のあるすばらしい先生でした!
最近、ご出産のため現在は産休中にもかかわらず出席してくださいました。


手話について

手話についてもかなり多用しているそうです。
が、「伝わる手話」(聞く)よりも「伝える手話」(話す)事による表現力を
「考える手話」(会話)にしているようです。
手話は伝えあうための道具(手段)ではなく、考える為の手段でもある!
子供同士のやり取りの中で言語技術は育っていくそうです。

う~ん、素晴らしい子供の力ですね!

「聞こえない集団を大切にしよう」

「聞こえない集団を大切にしよう」という言葉がありました。
大体の手話や、語彙で読み取ってくれる大人よりも
「聞こえない集団」で語彙技術はどんどん磨かれる、ということです。
おそれず、安心して会話できる友達は大切ですよね(涙


普通小学校とろう学校の国語指導の違い

これは、きっと学校によって全然違うのでしょうが、
「自立活動での取り組みで、私たち親としても心配なのは
「授業の時間が足りない(少ない)のではないだろうか・」ということです。

聾学校でさえ週に何時間かは取っていても足りないのに、
普通小学校ではもっと大変ではないのかな、と思ってしまいます。
実際に国語の授業時間で習得できる程、聞こえない子供たちにとっては
簡単なものではないのです。今後も双方共に親として課題であってほしいです。
*************************************

先生のお話はテンポがよくとても勉強になりました。
(短くまとめるのはもったいないですが)
時間と手間をかけて、子供の理解度や行動に必要な裏付けをよく取っているな~と
感心しました。
そして、いかに「日本語は簡単なんだ」と思わすための持論・工夫が
しっかりとされている先生でした。プリント・教材は細分化されていて
「先生に教えて欲しい~」
「自分の学校でも導入してみたい」と声が集まっていました。
最後に先生から
・・・家でのこのような「指導」「目標」(例えば今週のキーワード!)はお勧めしません。
家庭は先生ではないです(笑・・・というお話で終わりました。

まさに納得です!
学校でも、家でも授業なんて子供が耐えられるのかな・・(親も・・)

(株)日本コクレア 人工内耳啓発アドバイザー ○○ 講師

「人工内耳~聞こえ方と仕組みについて」
講師の○○さんは中途難聴です。
はじめは補聴器をしていましたが、終に補聴効果が全くなくなり、
人工内耳を8年前に手術した、本当に美しい女性の方でした!!(^_^)

中途難聴という事で言葉もハッキリとしていて聞きづらさは全くなかったですし、
質問などにもキチンと返答していました。

今回の研修会ではこのお話があるということで、
人工内耳をしている親御さんも多く、又、今後の人工内耳を検討している方もいらっしゃいました。講師の○○さん自身も人工内耳をしていますので、
人工内耳の仕組みや、手術前・後の聞こえの違いや、注意点なども詳しく説明を受けました。
とてもわかりやすかったです。

音の存在
人工内耳にした大きな理由は「音の存在は判るが、音の生態が解らない」こと。
音を求めていたんだそうです。
そして今は「もっともっとしっかり音を聞きたい、楽しみたい」という事で、
今は2つ目の最新の人工内耳(外側)に替えたそうです。

手術後の聞こえ
術後の経過は良かったようです。しかし、違和感はあったそうです。
音の聞こえは2週間後くらいからで、
初めは「トッポジージョ」(ロボット音質みたいな感じらしい)に聞こえたそうです。

1か月ほど、音質に慣れられず「ずっとこのままなのでは?」と、かなり不安だったそうですが、
約1年後には男女の区別もつくほどに聞こえるようになりました。
現在は違和感も全くありません。。。とお話していました。

人工内耳にして良かったこと

「人工内耳にして良かった」「もっと早くにしていればよかった」と言っていました。
その理由として

●人工内耳は想像以上に色々な音を正に「シャワーを浴びるように聞くことができる
●聞こえないときはどうしても「聞くこと」にエネルギーを使ってしまうので、
心の余裕がないので会話もおぼつかなくなる(情報を獲ることに精いっぱいである)
●頑張って聞こうとしても自分の頑張りではどうすることも出来なかった

・・・これが今では、聞くことへのエネルギーが少なく、会話も楽しめるようになったそうです。
最後に人工内耳の現物を回してもらい手に取ってみることもできました。

すごいな^と思いました。はじめてみましたので。
このようなもので本当に「聞こえに対するエネルギー」が軽減されるとなると
今後、どんどん普及されるんではないかと思いましたね。

今回のお話は、人工内耳をされている方、検討中の方にはとてもよい情報だったと思います。

この講義で、人工内耳について料金的なことから様々な具体的な質問が出ていましたので
、随分と関心は高いようでした。

その後、色んな、意見交換があり、親子相互の考え方が一致するのにも
色々大変なことがあるのかもしれないな~と感じました。
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そんなこんなで、とても有意義な研修でした。
夜には親の会の皆さんで自己紹介、現状報告などもありこれも楽しい夜でした。
お土産持参でみんなで食べました。産地直送ですし(笑・私は赤副が大好きです!

やはり情報は待っているだけではなく、捕りに行くものだな~と改めて思いました。
今回、未熟な私たち夫婦での参加・報告になりましたが、
是非、興味のある方は一度参加されるとよいと思います。
(来年は石川県での開催です)

親の会は人数も減って(実際の動員数)いる県もたくさんあります。
もちろん高知県もです!

自分たちの子供には間に合わないかもしれないけど
少しでも、子供たちの未来に何か残せたり、礎を築いてあげたいね、
という親御さんたちが沢山いました。
しかも、お父さんがいっぱい参加しているのにさらにびっくりでした。

父兄会って大体お母さんが多いのに
障害を持っているお家の方は、本当にお父さんが協力的でビックリですよね。

集まることや実際の行動は大変ですが、
私もチョびっとは 協力したいな~と思いました。


最後になりましたが、今年は高知親の会では「キャンプ」を援助としていただいてきました。
親子で参加できる楽しいキャンプ・勉強会の企画があれば~と思います。
募集中!
又その時は、是非ご参加をお待ちしています~


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